奈良教育大学 国際交流留学センター

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滞在記

ハイデルベルク大学 木村 綾華さん【2016年9月~2017年8月】

a) 異文化での生活について

ハイデルベルクは、〈日本程ではありませんが〉とても治安が良く、気候も温暖です。また、住んでいる人たちも親切で、とても住みやすい街です。特に私が住んでいる女子寮は親切な人が多く、ドイツ語の課題で困っている時はいつでも質問に答えてくれます。ドイツでの生活を始めたばかりであまりドイツ語が分からなかった時も私に対して、簡単なドイツ語でゆっくり話してくれました。 また、私がちょっとしたことでむしゃくしゃしていることに気づいた友達が、「夕食を一緒に食べよう」と誘ってくれて夕食を食べながらたくさん話を聞いてくれました。 このように私の身の回りには親切な人がたくさんいます。

しかしそんな中でも、ストレスを感じることが少なからずあります。ストレスの原因は多々ありますが、一番私がストレスに感じるのは、うまく意志が伝わらない時があることです。 日本では、私の表情や言葉からなんとなく思いを受け取ってくれることが多く、はっきりと自分の思っていることを伝えなくてもよかったのですが、この国ではそうはいきません。例えば、私があまり快く思っていない方に食事に誘われ、私は「今日はちょっと、、、」と曖昧に返事をしました。すると、明日や明後日はどうかと聞かれ、私自身は時間的な問題ではないため、不快な思いをすると同時に困惑してしまいました。私の言い方がはっきりしないところが悪かったのだと思いましたが、伝わらないことのもどかしさを感じました。 このように、日本では通用する伝え方が、ドイツでは伝わらないことが多々あり、そのことに対してストレスを感じることがあります。

また、そのため、伝えることを考えすぎてきつく意見を言い過ぎてしまい、喧嘩になってしまったこともあります。こうしたコミュニケーションの取り方の難しさは半年経った今もどのように対応すれば良いのかはっきりとは分かっておらず、試行錯誤を続けています。 後半少し愚痴のようになってしまいましたが、これが半年を過ごした今一番感じていることです。

b)プロジェクトの進行について

プロジェクト名:ドイツにおける外国語に対する認識。

目的と方法

日本では、「外国語学習=英語学習」と言う認識がほぼ一般的になっているが、地理的にも経済的にもヨーロッパの中心にあるドイツではドイツ語、英語に加えてフランス語やスペイン語など他のヨーロッパ言語を話すことができる学生が多い。ドイツ人学生の外国語学習への認識を調査することによって、英語以外の外国語学習の意義を考えたい。

また、現在日本では小学校での英語の教科化について賛否が分かれているが、そのことについてドイツ人学生や各国からの留学生、さらにドイツで出会った日本人学生に考えを求めることで、国内外両方の視点でこの問題について考えたい。

これまでの取り組みと結果

1.身近にいるドイツ人学生にドイツ語以外にどのような言語を話すことができるかを訪ねた。


学生1:ドイツ語、英語、スペイン語、日本語、韓国語(少し)
学生2:ドイツ語、英語、中国語、日本語、韓国語
学生3:ドイツ語、英語、フランス語、日本語
学生4:ドイツ語、英語、フランス語、日本語、スペイン語
学生5:ドイツ語、英語、フランス語、日本語、スペイン語 学生6:ドイツ語。英語、スペイン語、チェコ語
学生7:ドイツ語、英語、トルコ語、日本語(学習中)
学生8:ドイツ語、英語、スペイン語、日本語(学習中)
学生9:ドイツ語、英語、フランス語、日本語
学生10:ドイツ語、英語、ギリシャ語、イタリア語、日本語(学習中)
学生11:ドイツ語、英語、ポーランド語
学生12:ドイツ語、英語、イタリア語

私はハイデルベルク大学の日本語学の学生とタンデムをしているため、調査の対象者のほとんどが日本語話者もしくは学習者が多いが、日本語以外にも第3外国語を話すことができる学生は多い。

2.どうしてこのようにたくさんの言語を話すことができるのかを尋ねた(調査?した)結果、以下のようなことが分かった。

ドイツでは11歳から英語学習を開始し、さらに一部の中学校ではフランスなどヨーロッパ語の学習が必修もしくは選択で学習できる。そしてその他の言語(日本語、韓国語など)は大学で学習もしくはプライベートで学習することが多い。

また、ドイツの学校でフランス語、スペイン語などのヨーロッパ語が教科化されている理由として、昔ヨーロッパは戦争が絶えなかったが戦争を防ぐ方法の一つとして色々な言語、文化を学習しているのだという。 さらに外国語やその国の文化に興味があり学習を始めた。もしくは、両親のどちらか(もしくは両方)がその国出身であるという理由から他言語を話すことができる学生が多かった。

今後の取り組み

私がドイツ語の学習を始めたきっかけは奈良教育大学の第二外国語の選択(ドイツ語、フランス語、韓国語、中国語)の中で、最も治安が良い国だと聞いていたのがドイツであり、留学したいと考えていたので実際に行くことを考えて、 ドイツ語を選んだ。その時はドイツ文化に興味があったというわけでもなく、また、英語以外の外国語を話せてもあまり役立つことはないだろうと考えていた。

しかし実際に初めてみるとドイツ語の次は中国語や韓国語、イタリア語にも挑戦したいと思うほど外国語学習は面白いと感じた。その理由として色々な国からの留学生と関わる中で相手の話している言語を理解したいと思う機会が増えたこと、また、外国語を話している時の自分の考えは日本語を話している時の自分とは少し違っていることに気がついたからである。例えば、「a )異文化での生活」でも触れたように日本語で日本人相手であれば伝わることもこの国では伝わらないことが多々有る。そのために日本語を話している時より外国語を話している時の自分の方が思いをはっきり伝えようとする。

このように私は外国語学習に意義、楽しさに気づくことができた。しかし日本人学生の中にはそう考えてない人が多いように感じる。将来教師になった時にどのようにこの楽しさ、意義を子ども達に伝えていくことができるか今後、考えて行きたい。  また、ドイツの英語教育についてドイツ人学生へのインタビューや、現地の学校を訪れることで調査し、日本の英語教育で参考にできるものはないか考えたい。

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