奈良教育大学 国際交流留学センター

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海外の協定大学で学ぶSTUDY AT FOREIGN PARTNER UNIVERSITY

ハイデルベルク大学 【2019年9月~】
亀井 望太さん(学校教育教員養成課程教科教育専攻 数学教育専修)

  • ・滞在記

滞在記

a)カルチャーショックについて

 学生寮での共同生活ははじめての体験でした。 3人で台所とトイレ、シャワースペースを共有しています。 ヨーロッパはトイレとシャワーが同じ部屋にあります。 また、下足での生活が基本となるため、衛生管理にはとても気を使いました。 アルコールティッシュで床を拭いて、寝室では靴下で暮らせるようにしました。
 道端を歩いていると、まれに、「ニーハオ」とドイツ人に挨拶されます。 僕を中国人だと思って、快く挨拶する人もいるのですが、中には、にやにやしながら僕らをバカにするように言う人もいます。 明らかにバカにされた時、とても腹が立ちました。 しかし、よく考えてみると、「ニーハオ」と言われて腹が立つのは、僕の中で「中国人とは一緒にされたくない」という 中国人に対する偏見が少なからずあるからなのではないかと思うようになり、反省するようになりました。
 ドイツ文化には、ひとりひとりの道徳性に委ねられるシステムがあり、興味深かったです。 DHLなどの宅配システムでは、受取人が不在で荷物を受け取れない場合、近隣の人がかわりにうけとってくれます。 ドイツのバスや電車では、改札機がなく、必ず社内で切符の検閲があるわけではありません。 これらのシステムには驚きました。

b)主に次の(1)から(3)の課題について取り組みました。

(1)ドイツにおける難民問題について
近年ドイツでは難民が深刻な問題になっています。 国境間でのパスポートチェックも厳重に行われるようになりました。 難民についてどのように考えているのか、色々なドイツ人に話を聴きました。
【難民を受け入れるメリット】
・ドイツは第2次世界大戦で、ナチスによるユダヤ人排斥運動をした悲惨な歴史がある。
 ドイツの失敗には、他国の人を受け入れられなかったという要因がある。
 ドイツは他国の人を受け入れて、その価値観などを変えなければならない部分がある。
 これは長い時間がかかるものだが、地道に受け入れていかなければならない。
・様々な国の風土料理店ができたこと。
【難民を受け入れることで生じたデメリット】
・ドイツでの感染症の種類が激増した。
・ドイツ文化を受け入れようとしない移民がいる。
・政府は一時的な滞在者として受け入れているが、その人たちはずっとドイツに移り住むつもりでいるのではないか。
・働かない難民がいる。シリア難民など、激戦区からドイツに来ることで助かる命ならそれでいいと思うけれども、
 働かなくていい環境に住めるからという理由で来る難民もいる。

(2)公教育について
ドイツでは、PISAショック(2000)を受け、教育改革が起こりました。 教育スタンダードという、州ごとの学習指導要領の基準のようなものを定められました。 学習課題をレベル別に設定している点が日本にはない画期的な視点だと感じました。 来学期からはハイデルベルク教育大学に通い、ドイツの公教育がどのように実際に行われているのかを調査しようと思います。 また、ハイデルベルク大学の教育学部の友人と世界の教育学について話し合いました。 東北大学のフィンランドの留学生と知り合い、フィンランドの教育の実態についても知る機会を得られました。

(3)シュタイナー教育の研究について
シュタイナー教育の教育実践を調べれば、ひとつひとつの教育実践をする理由付けが全てルドルフシュタイナーの創った哲学思想である人智学にあることが明らかになりました。 そこで、人智学の中身についても勉強することにしました。 さらに深くシュタイナー教育について理解を深めたいと思います。 また、世界では今、STEAM教育が話題となっています。 AIなどロボットが発達する今後、子どもの感性や独創性を育む教育が重要になると考えます。 シュタイナーの教育芸術論を勉強することで、大切なヒントを得られるかもしれないと考えました。

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